塾にはいつから通えば良いか?④

query_builder 2022/10/05
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 テレビを見ていると、職業柄、大手塾のCMが目につきます。「〇〇〇なら、夏の遅れを取り戻せます。」などと言った謳い文句を耳にしたことのある人は多いと思います。しかし、実際に現場で教えている側から言わせてもらえば、遅れを取り戻すことはそんなに容易なことではなく、「誇大広告でしょ!」と突っ込みを入れたくなります。

 那須塩原市で10年以上教えている経験からすれば、遅れが目に見えた時点で相当の危機感と覚悟が必要です。なぜなら、宇高生や宇女生(この地域ではトップレベルの優等生)ですら、小学校の算数をしっかりと理解できている生徒は稀有だからです。宇高生や宇女生に数学、物理、化学を教えていると小学校の算数にまで遡ることが良くあります。宇高生や宇女生以外にも大高生や大女生など多くの高校生を見て思いますが、高校の数学、物理、化学で苦労する原因は算数の理解が浅いことにあります。

 この地域で優等生と言われる子たちでさえこういう状況ですから、目に見えて成績が下がった時には、すでに何年にも渡る遅れの蓄積があります。毎日学校へ通って、何年もの間に溜まった遅れを、週1回、2回の通塾で取り戻すことは容易ではありません。

 ところが、この状況を理解できる保護者の方は少ないように感じます。

その原因の一つに学校の成績があるように思います。小学校のカリキュラムであればよく理解できていなくても、テストが簡単なので良い成績が取れてしまいます。学校の成績に本当の理解度は現れません。成績が良ければ、親御さんは「うちの子は理解できている。」と考えるでしょうが、実際には何年にも渡って遅れが蓄積しており、中学や高校に進学すると成績が下がり始める。すると、この時点で親御さんは「うちの子が遅れ始めた。」と思うのでしょうが、成績に現れなくても実際には何年も前から遅れてしまっているのです。

 入塾してお子さんを見た時にこちらが感じる危機感を、お子さんや親御さんと共有できる場合は、こちらのアドバイスが生きるので良い結果につながりやすいですが、共有できない場合は、成績が伸びにくい傾向にあるように思います。

 ただ、小学校のカリキュラムをどこまで理解できているかの判断は、普通の先生にはできません。それを見極められる先生のいる学習塾が那須塩原市に果たしていくつあるのか? 疑問です。

 

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