那須塩原で学習塾を開業して10周年。高校受験や大学受験で思う事、あれこれ③
前回、地元新聞社主催S模試の志望校判定を鵜呑みにするのは危険だという話を書きましたが、これに関して、もう一つの具体例を書きたいと思います。
数年前のこと。Kさんが青木教育ラボに入塾したのは、中3の秋でした。志望校は宇女でした。と、ここまではよくある話ですが、「小学校の時から某有名進学塾に通っているので、青木教育ラボには補助的に通いたい。」と母親に言われ、こちらとしては、「?????」でした。まあ、立派な校舎をお持ちの某有名進学塾に比べれば、自宅の一室を教室にしている青木教育ラボは外見ではかないませんが、中身まで侮ってもらっては困ります。
入塾した頃のKさんは基本的な間違い(例えば、英語で言えば三単現のSや現在・過去・未来といった時制の間違いなど)を連発するような状態で、とても宇女を受験する中3生には思えませんでした。そういった間違いをこちらが指摘しても、Kさんにはあまり危機感がありませんでした。
そこで、S模試の結果について尋ねてみると、宇女にA判定がついているとのこと、その上、メインに通う某有名進学塾の先生にも大丈夫と言われていると聞かされ、こちらはびっくりです。「S模試の判定も某有名進学塾の先生の評価も鵜呑みにしない方がいいよ!」と言いたいのは山々でしたが、こちらは信用されていないと感じていたので(何せ補助的に通う塾ですから)当塾で行う全国テストの結果を待ちました。すると案の定、宇女にC判定がつきました。この結果を根拠に、危機感を持って学習に取り組むようKさんにアドバイスしたのですが、Kさんはこちらの言うことをにわかには信じられない様子でした。
結局、補助的な塾のこちらとしてはどこまで踏み込んでいいのかもわからず、Kさんの基礎学力を上げる努力を続けました。そして、年明けの全国テストでは宇女にギリギリですがB判定がつき、指導している感覚では「ボーダー辺りかな。」というところまで漕ぎ着けました。合否は本番の出来次第でしたが、結果は不合格。
受験後、「青木先生の言う通りでした。」と言われるのかと思いきや、落ちたことをウチのせいにされ、散々な目にあいました。ウチは中3の秋から補助的に指導しただけであって、苦情を言うべき先は、小学校の頃から通っていて、「宇女は大丈夫。」と間違った判断をした某有名進学塾の方だと思うのですが、・・・。何を信じるかは自由ですが、正しい判断をしたこちらに不合格のストレスをぶつけるのは御門違いというものです。